祇園会館 [映画:一般]
京都八坂神社の東大路通りをはさんで向かいに、タイル画の目立つ古い建物があります。
学生時代に通った祇園会館です。
当時、映画の二番館として、3本立てをやっていました。
1本の値段で3本観れるから、映画はほとんど、ここで観ていました。
次回分の割引券をもらって、次週また来るパターンを繰返していました。
夏は、観終わって出てくると、眩しさと、盆地独特の熱気にクラクラしてました。冬場は3本観終わると、外はもう暗くなっていました。
3本連続で観るのは、若い時だといっても、結構しんどかったです。
最初は、椅子に深く腰掛けて、姿勢良くしてます。
最初からくつろぎ過ぎると、後がもたないからです。2本目、3本目と崩していきます。
それと、昼飯を持参しないと、途中で、お腹かが鳴らないかと気になってしまいます。
私は角の店でサンドイッチと飲み物を買い込んで行きました。
3本立てですから、観たい1本以外は知らない映画だったりするのですが、
そんな中に、思いがけない名作に出会えたりします。
祇園会館の選択に感謝しています。
その頃に観て、お気に入りの1本になっていた「タップス」という映画があります。
陸軍幼年学校の生徒が、学校の閉鎖に抗議して学校にろう城する話です。
どの内容が心に刻み込まれたのか、ハッキリ説明できないのですが、とても印象に残った作品でした。
再び観る機会がありました。
当時の様な感動は、ありませんでした。悪い作品という意味ではありません。
あの時、「何に惹かれたんだろう」そんな見方で見たからです。
不利な事ばかり起こる中で、リーダーシップをとらなくてはいけない主人公の葛藤に、
同化してのだろうかと分析しました。
映画斜陽期を乗り越えて、今でも祇園会館は健在です。
2本立てになっていますが、割引券(一般200円引き)もありますし、
WEB特別鑑賞券(有効期限10月23日)を印刷して行けば1000円になります。木曜日も1000円です。リンクを貼っておきます。
緞帳(どんちょう)、桟敷(さじき)席、花道がある映画館です。
暗い間は席にいて、明かりがついたらトイレか帰宅のドアに向かっていましたから、
当時は意識してなかったんですが、そういえば、「祇園をどり」 の会場に使われます。
(踊りの「お」を「を」と書きますが由来は知りません。「都をどり」「鴨川をどり」「北野をどり」も「を」使います)